午後からは苔寺で有名な
平泉寺へ。
平泉寺は1300年ほど前の奈良時代、養老元年(717年)に
白山を開山した泰澄(たいちょう)大師によって創建されたと
伝えられています。
平安時代から戦国時代には白山信仰の拠点寺院として、
境内に48社、36堂、6千坊、寺領9万石9万貫、僧兵8千を
有し勢力を誇っていました。
天正2年に一向一揆との戦いに敗れ全山全焼した後は
境内が10分の1に縮小され、明治の神仏分離令により、
寺号は廃止され、白山神社として現在に至っています。
樹齢数百年の杉木立のなかに広がる瑞々しい苔に包まれて、
しばし時が止まりました。
幽玄な世界に誘われて、ゆうらりと歴史散歩・・
もし、一向一揆によって全焼をまぬかれていたら?
今では残された礎石によって、その当時の様子を
想像するだけですが、先日訪れた朝倉遺跡をはじめとして、
福井には埋もれてしまった文化やお宝が数多くあると
改めて実感しました。
苔は70種類以上確認されているとのこと。
こんもりとした濃淡のある緑のコケ群落は見事です。
拝殿の裏の階段を登ったところにある御本社も静寂な空気に
包まれていました。
寛7年(1795年)に再建。
主祭神は伊奘冊尊(イザナミノミコト)
白山三社(伊奘冊尊、天忍穂耳尊、大己貴尊)が祭られています。
踏みしめられて白っぽくなった分厚い苔の絨毯を歩いた先に
見覚えのある縁結びの神様を見つけました。
なんとなく平泉寺に来たことがある気がしていたのですが、
15年程前に父がこの御賽銭箱に5000円投入したことを
思い出しました!
あんまり御利益なかった気もしますが、
懲りずに100円投入してお参りすることに・・
平泉寺白山神社の発祥地「御手洗池」
泰澄大師が平泉寺に訪れたとき、この泉の中の影向石に
白山の大神が出現され、「神明遊止の地なり」との
お告げがあったため、当地に平泉寺を建立したそうです。
この泉(御手洗池)が「平泉寺」の名の由来になっています。
池のほとりに泰澄大師が植えたと伝えられている
樹齢1200年の御神木がありました。
平泉寺の歴史をすべて見てきた細い杉は空に向かって
守り神のように三方に枝を広げていました。
平泉寺をお参りする前にいただいた山芋入りの滑らかな
手打ちのおろし蕎麦と近くの牧場のジャージー牛乳100%の
濃厚なソフトクリームは とても美味でした。
苔と蕎麦とソフトクリームは夏の癒しです〜