北前船の寄港地として繁栄を極めた三国には当時の面影を残した
ノスタルジックな風景が至る所に残っていました。
型板ガラスも いぶし銀のような光を放っていて、
古き良き時代を彷彿とさせます。
↓日本板硝子「きらら」(1963年から製造)
型ロールの彫刻に比較的高度な製造技術を要する高密度の細線で
模様を入れる手法は前年の1962年の「
木葉」から始まりました。
その後も工夫が凝らされましたが、繊細なハッチングの
光の変化は「きらら」が最も美しいように思います。
↓セントラル硝子「折鶴」(1966年から製造)
この「折鶴」も光の方向で表情を変えていました。
↑日本板硝子「まつば」(1965年から製造)
型板ガラスはアルミサッシの普及に伴い急速に普及しましたが、
住宅はまだ殆どが昔ながらの木製建具を使っていた為、
馴染みやすい和風のデザインも多く製造されました。
松葉と折鶴の組み合わせも渋いっ!
↑日本板硝子「石目」(1956年から製造)
型板ガラスが普及し始めた1935年頃の「モロッコ」という柄にも
似ていますが、たぶん「石目」という品種ではないかと思われます。
型板ガラスの玄関とセットのように残っていた牛乳箱も
独特のオーラを放っていました。